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高温現象が健康に及ぼす影響と対策

高温現象が健康に及ぼす影響と対策

 偉大な領導者 金正日同志は次のように教示された。

「治療予防事業を決定的に改善強化して人民たちの生命と健康を保護増進させるための事業を高い水準で円満に保障するようにしなければなりません。」

 最近、例年にも稀な高温現象が続いている中で世界気象機構は、地球の北半球で7月の中旬以後、記録的な高温が同伴する異常気候現象が持続していることに対して強い憂慮を表示した。

 わが国でも去る7月12日から梅雨の中断期に入り東海岸中部地域を始めとする各地域で気温が高くなり始め、7月下旬から大部分の地域で最高気温が35℃以上に高くなりその程度と持続期日においてわが国の気象観測以来最も厳しい高温現象を記録している。

 このような高温環境条件の被害を受けて体温調節技能の隘路に因する身体障碍症状が現れることを熱射病、または日射病という。 日射病の原因が高い気温と強い放射熱であれば、日射病は照り付ける日差しの下に長い時間いたり、密閉された場所で強い熱輻射を受けながら何の保護対策も立てない時に生じる。

 一般的に気温と輻射熱が皮膚温度より高い時は伝導、対流、輻射の形態で体内に蓄積された熱を外へ放出しないようになり、肺や皮膚から水分を蒸発させる方法で熱を外へ放出させている。

 しかし、気温が35℃に達すれば汗の蒸発が最高に至っても熱を完全には放出できないので、体内に過剰な熱が蓄積され体温が上昇し熱射病を引き起こすことになる。 また、脳髄組織にまで浸透した日差しの強い温熱刺激は脳膜と脳髄組織の充血を引き起こし、日射病を引き起こす。

 熱射病と日射病は共に意識障害と精神障害の症状として現れる。このような病が生じればだるさ、頭痛、めまい、立ちくらみ、耳鳴りの症状などが現れる。皮膚は充血し熱があり、汗が出て体温が38~39℃に高くなり、脈拍と呼吸が速くなる。また、虚脱、歩行障害、顔面蒼白、言語障害や意識障害が発生したり、筋肉痙攣や幻覚、妄想などの精神障害の症状が現れる場合もある。

 現在異例的に持続されている高温現象は8月5日頃まで続くと見られている。従って、高温と蒸し暑さの現象が続くこの期間に健康管理をしっかりしていることは、特に重要な問題に乗り出す。

 日射病を予防するには昼に直射日光を受けることを避けるために日傘を差したり、つばの大きい帽子をかぶるのが良い。 特に、野外で働く人たちは高い温度で長時間働くことを避け、休息と労働を適切に配合し、脱水と塩類喪失を防ぐためにキュウリの冷製スープ(오이랭국)のようなものを多く飲むのが良い。

 熱射病と疑われる症状が現れた時は涼しい治療室に患者を移して微温浴(26~27℃)を5~6分間させてベッドで15~20分間安定させる。またはタオルを25~26℃の水で濡らして10~15分間、体を包み、乾いたタオルで拭いて熱を吸収させなければならない。日射病の時は体を動かさないようにしながら陰になり風がよく通じる場所へ患者を移しアルコールや冷たい水で全身を拭いたり洗ったりする。

 高温現象による被害の症状が来れば、適時に病院や診療所を始めとする保健機関を訪ね、医療上の幇助を受けなければならない。


金日成綜合大学平壌医学大学 講座長 リ・スミン